ボロくなった窓ガラスを新品に交換した思い出

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僕の家には祖母がいる。祖母が若いときから住んでいる家に、祖母と両親と僕と僕の弟の5人で暮らしている。築60年弱の古い日本家屋だ。見るからに古い造りで、僕の友達からは幽霊屋敷とか呼ばれている。それくらい古いのだ。どうして建て替えないのだろうと不思議に思っていたのだけど、どうやら両親は祖母がいなくなってからこの家を建て直すようだ。確かに祖母がいるのといないのとでは、間取りも変わってくるんだろうけど…。

だけど幸いなことにというか残念なことにというか、僕の祖母はきっと長生きするだろうと思う。時々風邪をひくし、腰が痛いだの膝が痛いだのと言ってはいるけれど、何ていうか肝心なところの生命力が強い気がするのだ。だから100歳を超えても元気でいる気がする。つまりあと20年は元気だということだ。

それで家を建て替えるかリフォームするかで悩んでいた両親だったけれど、結局リフォームすることに落ち着いたらしい。新築に住めないのは残念だったけれど、とりあえず今の状態よりよくなるというだけでも僕としてはありがたかった。何せうちの窓ガラスはボロくて、隙間風がすごかったからだ。冬になると暖房も効かないので、家の中でダウンを来て過ごしていたのだが、そんな生活ともおさらばできると思うと嬉しい。

そしてリフォーム屋さんがきて、とうとうボロくなった窓ガラスを新品に交換してもらった。その歳の冬、僕らは初めてダウンを着ずに過ごすことができたのである。窓ガラスを交換するだけでこんなにも生活が変わるなんて思いもしなかった。今では懐かしい思い出だ。